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と、大輔の前の席に座る二人の生徒が小声で話を始めた。なんとはなしに大輔は聞き耳を立てる。
「なぁ‥‥聞いたか?昨日の放課後に一階の多目的室で小さい女の子がいたらしいぜ?」
「なんだよそれ‥‥。居る訳ないだろ?居たとしても先生の子供なんじゃないか?」
どうやら、この学校に年端もいかない女の子が入り込んだようだ。さしたる興味はなく、大輔はただなんとなく聞いていた。
「いや、違うみたいだぜ?吹奏楽の子が見たらしいけど、声をかけようとしたらふっと消えたんだと」
「おい、もしかして‥‥」
「あぁ、多分七不思議の‥‥」
七不思議。聞き慣れない単語が耳に入る。小学生までは聞いた事があるが、中学になってからはとんと聞かない話だった。
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