出会い

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0:00、大通りから外れたその道はすでに人気が無くなっていた。 京介(くそ!思わず来てしまった) そこは捜査が一通り終わったみたいで、すでに血痕も洗い流されて道の脇に置かれた花束がなければ事故現場とはわからなかった。 普通の人が見ればの話だ。 京介の目には暗い中でもはっきりと漂う異様な空間を捉えていた。 裕佳梨「こんばんは、やっぱり来てくれたわね京介君、信じていたわ」 前方から裕佳梨が歩いてきた。 京介「で?初対面の人間をこんな夜中に呼び出したんだ、よっぽど面白い物を見せてくれるんだろうな?」 裕佳梨「まぁまぁ、慌てない、それよりもう一度聞くわよ京介君」 そしてあの空間を指差しながら裕佳梨は聞いてきた。 裕佳梨「・・・これ、見えているんでしょ?」 京介「・・・ああ」 裕佳梨「わかったわ、じゃあ次は私ね、私はね・・・」 そう言いながら裕佳梨は服の端を掴むと ― ブワァ 一気に引っ張った、すると黒い布が裕佳梨を覆い被さり、黒いフード付きのローブみたいな服に代わり、そして何処からともなく巨大な鎌を取り出していた その姿はまるで・・・ 京介「し、死神!?」 裕佳梨「そうなの、実は私はね、死神なの」
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