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京介「そんなバカな、死神?そんなものが実在するわけがない!」
京介はもはや地に足が着いておらずフワフワ浮かんでいる裕佳梨を見ても信じようとはしなかった。
裕佳梨「ふ~ん、以外と頭固いわね、この断絶された時空が見えているのにね」
京介「断絶された時空?」
裕佳梨「そう、死神はそれをそう呼んでいる」
京介は落ち着こうとして大きく息をはいた。
京介「それで死神がその断絶された時空とやらに何の用だ?
・・・それに正体を俺に教えたと言うことは、ただで帰す気じゃないだろ?」
裕佳梨「そんなに身構えないでよ、取って食べたりしないから、断絶された時空はね普通はね誰にも気付かれない、京介君みたいな人以外はね。
でも断絶された時空はやがて形を成す」
京介「形を成す?」
裕佳梨「そう、こういう変な空間からだんだんと生きていた時の形になってくる、そうなると近づいてくる人々を呪いだすわ」
京介「呪いだと?」
裕佳梨「うん、呪いと言っても最初は運が悪くなるくらいだけど、それも時間と共に強くなる」
京介「どのくらいだ?」
裕佳梨「う~ん、その人の未練や精神力等々が関係してくるけど、最終的には人を殺せるくらい」
京介「人を殺せるくらいって、全部がそうなるのか?」
裕佳梨「うん、どの断絶された時空も最終的には人を殺せる、違うのは呪いをかけれる範囲と断絶された時空の状態から形を成すまでの期間くらいかな?
まぁ、いずれにせよ何とかしなくては大変な事になる」
京介「なるほど、そこで死神の出番って訳だ、それで、俺は何をすればいい?何かさせるために呼び出して秘密を暴露したんだろ?」
裕佳梨「話が早くて助かるわ、京介君には―」
京介「京介でいい」
裕佳梨「へっ?」
京介「君をつけなくてもいい」
裕佳梨「そう?じゃあ、私もゆかり、て呼んでよ」
京介「ああ、わかった」
裕佳梨「それで京介にはね、断絶された時空に入って欲しいんだ」
京介「何だと?」
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