復讐

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涙で ぐちゃぐちゃにも かかわらず 美華は 呆然と立ち尽くしている。 美紅「さ、早くやってよ~♪」 美華は 頭が真っ白になったのか それとも 考えられないのか ふらふらと 瓦のほうに 歩き始めた。 美華「…ッ…!……ッ!……!!!」 美華は 瓦に拳を突き立てる。 だがそう簡単に 割れるはずがない。 美華は叩きながら 涙を流している。 やはり 香織の死は 美華にとって ショックだったようだ。 その姿をみて 私は 不覚にも 同情してしまった。 だが ここで 取り乱したら 復讐が 無駄になる。 もしここで 逃がしたとすれば 間違いなく美華は 私のこと、 香織のこと、 今やっていること すべてを 言うだろう。 そうなれば 私は もっといじめられるし 殺人鬼とも呼ばれるだろう。 ──同情なんて必要ない、すべては 復讐の…ため…
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