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そしてその翌日が学校とか。
もう面倒くせ。早退しよっかな。
「なー、女紹介してくんね?」
俺のメランコリックに気付かないクラスメートが、携帯電話を構えてやって来た。
「……」
「おい、無視すんなよ! お前は彼女いるからいいだろーけど、俺は」
「別れた」
「はぁ!?」
「振られた」
「また!??」
「面倒くさいんだよな」
「お前、来るもの拒まず、去るもの追わずだよな」
ニヤニヤ笑いながら、クラスメートは去って行った。
別に、来るもの拒まずってわけでもない。
キスだって拒んだし。なんか気持ち悪いんだよな、そういうの。
今まで付き合ってきた女の中で、触れたことがある奴は一人もいない。もちろん手を繋いだこともない。
俺、異常なのかな。だからいつもすぐ振られる。
女好きとよく人に言われるけど、そんなことはない。むしろ苦手だ。
女からの告白を断ったことがない。というのも、女を好きだと思う感情を知りたいから、試しに付き合ってみるだけだ。
未だ、好きだと思えるような恋はしたことないから、無意味な交際なのかもしれないけど。
女と接してると、野良猫の相手をしている気分になるんだ。汚くて、処女性なんてこれっぽっちもないのに、可愛くて守りたくなる。
あの万引き犯は、猫というよりは、ライオンだったけど。
しかもオスの。
「おい」
突然後ろから声をかけられた。どこかで聞いたことあるような、無駄にギャルギャルしいこの声は……。
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