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今日もあたしは自分の存在感を消す。
あたしの事なんて放っておいて欲しいのに…。
だけど、そんなあたしの小さな願いは叶わない。
「あ…ごめんなさい」
「いったぁい!
アンタみたいなデブにぶつかられたら骨が折れるんですけどぉ?」
廊下でぶつかってしまったクラスメートはそう言いながら笑って去っていく。
あたしは、自分が惨めでたまらない。
教室でも、似たようなものだ。
「えぇ!?
桜司の隣がデブ姫とかあり得ない!!」
「暑苦しいのに桜司が可哀想!!」
…そんな事言われても困るんですけど。
そんな事を思いながら席替えで変わった、窓際になった自分の席から空を見ていた。
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