夢と序章

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千夏「…でも治せれば、いいよなぁ…」 おかげでクラスの男子を避け続けなくてはいけないからね。 恋もできない…。 治したいと言えば、治したいかも。 実羽「…きっと、“また”【男性恐怖症】を打ち破ってくれるような男子現れるよ」 千夏「だといいんだけどぉ…」 頭をくしゃくしゃと乱して、少し気持ちを落ち着けた。 早く――そんな人に会ってみたい。 会ったらきっと“また”恋とか…するんだろうなぁ…。 恋は、怖い。 恐ろしい…ものだ。 実羽「千夏ーっ、置いていくぞ?」 いつの間にか、私は足を止めてしまっていたみたいだ。 急いで走って…追い付いて笑う。 ――いるわけない、そんな存在。 そう…ずっとずっと、思い込んでいた。
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