心の鍵

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静かな空間… ひんやりした床に…遠くから聞こえる女子の騒ぐ声。 目を閉じて、あお向けになって――ただその音を聞く。 落ち着くなぁ…。 「千夏ーっ、なぁにやってるのかな?」 唐突に邪魔するその声は、よく知ってる声だった。 「もうちょい寝かせて、実羽…」 目を細めて開くと、実羽の顔がドアップでうつっていた。 ムスッとした顔で…私を見ている。 実羽「ほらほらっ、体育の時間にさぼらないのーっ…」 千夏「いいの、原っちは優しいから」 今は体育の時間。 体育をサボるのは、初めてではない。前々から…よくサボる。 つか、体育だからサボれるわけ。 とっくに新学期になり、うちらは2年生になりました! そして実羽とまた同じクラス。 実羽「…千夏運動神経良いくせに。だから成績低いんだよ?」 千夏「上げてもしゃあない♪大学行けるわけやないし…」 実羽「また言い訳ーっ!!」 そうあれこれ言ってから、実羽はみんなのとこに戻っていった。
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