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気が付けば、私は真っ暗な中にいた。
そこは…道路。
その道路は、今も降っている雨のせいで水溜まりが出来上がっている。
車が通るたび、水が飛ぶ。
そんな中で、私は傘もささずに…目からは大粒の涙をこぼしながら空をみていた。
「…あーぁ…」
とりあえず、何も考えられない…。
思考が停止してしまっている。
雨の冷たさが…とても気持ちよく、目を閉じながら浸っていた。
雨は、私の涙を隠してくれる。
その音は、私の嗚咽を消してくれる。
普段は嫌いな雨も、今ばかりは好きだ。
「何で私…まだ生きてるんかな…?」
生きる理由…
そんな理由、ない。
だって今さっき、失った。
彼氏と別れた。
どこでもある、そんな話。
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