夢と序章

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千夏「来年も同クラだといいねー?」 実羽「難しいと思うけどねっ」 実羽は興味をなくしたのか、鞄を肩にかけて…私を置いて歩き出していた。 千夏「ちょ、待ってよ実羽~っ!」 置いていかれないようにと、私は必死で追いかけて彼女の後ろにつく。 実羽「…男欲しいなぁ…」 最近の実羽の口癖。 実羽は決してモテないわけではないんだけれど、コロコロ変わる性格から…なんかダメらしい。 ダメというのは続かないって意味ね。 千夏「いらないよ、男なんか。…男なんか」 何故か二回繰り返してしまい、途中身震いまでしてしまった。 『…千夏』 急に思い出されるその声を聞くだけで、うちは嫌な汗があちこちからドッと溢れてくる。 『…ごめん』 うちは寒けに襲われ、体を暖めようと肩を抱いていた…。
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