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「「え?」」
太志と有希奈が恭介のほうを見て言った。それも綺麗にハモって。
恭介は黙っている。だが2人の変化は明らかに違っていた。
「ん?誰がだ?もしかして俺か?」
「な…まさか恭介って…」
もちろん恭介は太志に言ったのではない。鈍感男に好意を向けている女の子に言ったのだ。
「有希奈。頑張ってね」
恭介は微かに微笑みながら言った。その間も太志は訳がわからず頭上に?を散らしていた。
「ねぇっ!?いつから知ってたのよっ!?」
有希奈は恭介の肩を掴みながら聞き出そうとしているが、恭介には全く効かず頭をただ揺らしているだけだった。
「なぁ~俺にも内容教えてくれよー」
太志が呼びかけるがその声が2人の耳には残念ながら届かなかった。
……いや。恭介には届いていたかもしれないが。
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