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太志が二度寝をし始めてから少し時間がたった頃。 「ふぁぁあ…」 整った顔が大きな欠伸のせいで崩れているのは太志の親友の葉山恭介である。 恭介は現在登校中であり、耳元のヘッドフォンからテンポの良い歌が微かに聞こえている。 するとそこに、「おっはよっ!」と大きな声で言いながら背中を叩いてくる元気な子が来た。 「痛っ……はよ」 この朝からニコニコと元気の良い子は太志と恭介の幼なじみの木下有希奈である。 恭介はこのシチュエーションが馴れているのか、背中を平手打ちされたことはスルーして挨拶をしていた。
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