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「相田ー。雨宮ー。……雨宮ー?ったくまた遅刻か」 担任の先生が出席をとっているが雨宮の所でつまづいている。 こんなことがあるのはそう珍しいことではないのだが…。 「また寝坊かな?」 少し小声で有希奈は左斜め後ろの恭介に話しかける。 因みに恭介の席は窓側の列の一番後ろだ。 「多分な……あいつに限って病欠はないだろ」 「そうだよねぇ。何とかは風邪をひかないって言うしね」 恭介はクスッと笑うと「確かに」と付け足した。それにつられて有希奈も小さく笑っていると…… ガラガラガラ… 控えめなドアの音が聞こえた方向を見ると、そこには恭介と有希奈に朝からバカにされていた人物が、肩を落として立っていた。
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