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『何かと押し付けてしまい、すまんのぅ。儂がもっと自由に動ければ、君にかかる負担も減るであろうに』
頭髪とは反対に、たっぷりと存在する顎髭をいじる表情は暗い。
『構いませんよ。貴方のサポートをするのが私の役割ですから。それに、他国との首脳会談の場に私が行く訳にはいかないでしょう?』
GU校長であると同時に、グランディオスと言う国家のトップでもあった轟雷は他国との交流に追われ、度々教頭のオーギュストにGUの指揮をまかせている。
数十年に渡り世界に轟いた【鬼神】の名も、最近では影が薄い。
『……やはりもう一杯いただいていきましょうか』
沈んだままの轟雷を気にした一言に、鬼神の顔は子供のように輝いた。
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