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ハーブティーをすする2人は、他愛のない話に花を咲かせていたが、やがてオーギュストが立ち上がると、軽い会釈をし部屋を後にした。
しばしの間、扉を見つめて座っていた轟雷だったが
『ふむ……さて、やることが山積みじゃのぅ』
と、渋々立ち上がり、まるで王族が座りそうなフカフカの赤い椅子へと腰を下ろしながら、1冊のファイルを手に取り眺めた。
『どこで道を踏み外した…… ……よ』
本人にしか聞こえない、囁きのような独り言。
手に持つファイルを覗く眼差しは、優しく一枚の写真を見据えていた。
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