2節:アレン・サザンビーク 

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  太陽が真上に昇っている昼下がり。 GU内部に無数に存在する食堂のひとつ、安速亭(アンソクテイ)。 『おっちゃん、いつものセット頼むわ』 あいよ、と短く返したおっちゃん―――この店の店主が、毎回同じメニューしか頼まない青年へと素早くトレイを渡す。 『アレン君、たまには違う店で旨いもん食ったらどうだい?』 席についた青年へと水を運んでくれたおばちゃん―――店主の奥さんが、呆れたように微笑んだ。 『いいんすよ、俺はこの店のこの味のファンなんすから』  
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