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放課後、あたしは教室で日誌を書いていた。
開いた窓から入る暖かい風に眠気をそそられ、うとうとしはじめた頃。
かたん、と小さく音がした。
見ると、そこには仁王が立っていた。
「…にお、う?」
何か違う気がする。
どこが、っていわれると困るけど。
「……早希。」
静かに、あたしの名前を呼ぶ。
「何?」
「お前さん、柳生の事どう思っちょる?」
一瞬の沈黙。
「…は?」
何で仁王にそんな事教えなくちゃいけないの。
窓から見えるテニスコートでは、柳生がブン太と打ち合っていた。
あっちの柳生も何か違う。
(あれ、もしかして)
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