プロローグ

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 暖房の効いた部屋で家族団らんしている何気ない冬のある日、異変が起こった。 「真美。ちっとタバコを買ってくるわ。何かほしい物ある?」 父親が買い物に出るようだ。 「お父さん! 私も行きたい」 妹が父親の足にしがみつく。頬っぺたが真っ赤で可愛らしい。自慢の妹だ。 「お前、熱いぞ。熱があるだんろ? どれどれ?」 父親が妹の体温が計った。 「こりゃ、買う物が決まったな。風邪薬と、果物。バナナとリンゴとオレンジと、タバコだな。お前は何にする?」 兄に父親が聞く。兄は、僕も行って、直接選ぶと言った。 これが運命を分ける事になる。
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