何も知らずに。

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
僕は、子供の頃はとにかく遊ぶことに夢中だった。   男の子、女の子関係無くみんなでわいわい遊び回ってた。   小学校でも休み時間になると、校庭や廊下で走り回って遊んでた。  何も考えずただひたすら遊んでた小学2年生になって半年位が経った頃。   授業の合間の時間にある女の子から突然。 「はい、これ。よかったら読んでね。」   訳も解らず学校から帰ると、彼女に貰った手紙を読んでみた。     「こんにちわ。なかよくしてくれてありがとう。これからもなかよくしてね。」   こんな事が書いてあった。     僕はとても嬉しい気持ちになり、手紙の返事を書いた。 「こちらこそよろしくね。」   その次にはキーホルダーと一緒に手紙をくれた。     結局、その女の子とは5、6回はやりとりしたと思う。   月日は流れ、高校生の卒業を控えたある日の事。     その事をふっと突然思い出した。     そういえば、手紙くれたあの娘、元気かな…       なんで俺にわざわざ手紙を書いていたんだろう。       いや、なんで気付かなかったんだろう。     気付きもせず、何も考えず、手紙の返事を書いていた俺。     何してんだろう。バカだ俺。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!