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次の日、私はまた一人で、母にお花と、好きな林檎パイを持って行った。
母の目が少し腫れている…
やはり、言わなきゃいけないみたいだ。
父に相談せず伝えるのは、少々気が引けたが、
「癌」と伝えた。
そっと頷き、
「なんとなくわかってたよ、あんたやお父さん、
なんだかそわそわしてさ、いつもは酷いもんさ、
ところが昨日今日は、割れ物を扱うように優しいんだから」
一息ついてまた
「それに、自分の体がおかしいのはわかってたよ、
でも、癌だとは、思ってなかったねぇ…
しかも、明後日迎えに来るってことは、そうなんだろ?」
私は笑うしかないし、母を治すなんて、とても出来ない。
「ははっ…」
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