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俺はふと思い出した
人間に憧れ蝶で有ることをやめ異端者になった時の事を
そぅ昔の俺を...。
自由に歩ける足を望み
自分より長い命を羨ましく思い
すぐに消えて
儚く無くなりそうな自分を怨んだ
そして人間になりたいと強く願ったあの頃
俺の願いはある日突然叶った
神を名のる奴が目の前に表れてこう言った
「望みを叶えてやる、ただし名前以外全てを奪うそれでもいいか?」
その時の俺は全てに悲観的で変わることに否定はしなかった
そして俺は生まれ変わった
だか完璧な人間にはなれなくて緋黒色の羽だけは残った
それでも長い命と自由に歩ける足を手に入れた事には変わりなかった
記憶を無くした俺はなぜ自分に
羽が有るのか理解出来なかったが
数年過ごすと気にも留めなくなった
なにもかもが初めてに感じたあの時
今の蓬はその時の俺と似ていた
性格は何1つ変わらないが
容姿は違いがあり、
名前以外は覚えてなかったあの頃の俺と
結局俺とあいつはどこまでも似てるって事か
同じ異端者どうし
人間に憧れてた所も
生まれ変わった所も
どこまでも似てるって事か
同じ運命を辿るとは
すこし滑稽にも思えたが
蓬といられるなら
蓬さえいれば
いいかなと思った自分が一番滑稽だった
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