あの人が私を呼ぶ声

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彼が言ったことが本当だったのか、今となってはもう分からない。 とにかく悠一郎は、10ヶ月たって首が回らなくなり、逃げたんだ。 「こんな男でごめんな」なんて言葉を残して…。 そのときには、もうもとの10倍以上にお金が膨らんでいた。 信じていた人、愛していた人に裏切られた。 その事実に私はめちゃめちゃうちひしがれた。 悠一郎は私のこと愛していなかったの…? この6年間はなんだったの? 自殺も考えた。 でも、そんな悲しみにくれるヒマもなく、 ――悪夢が始まった。
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