あの人が私を呼ぶ声

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こんな生活を始めてから2週間がたった。 私は、隣に倒れこむように横になった男を尻目にベットを抜け出し、ソファの方へ向かった。 「つれないなぁ…`あいつ'とヤるときもそんなだったわけ?」 男の品のない言葉は私の心をぐりぐりとえぐってくる。 「関係ないでしょ」 つんと返事してから、手早くパジャマを着て、ソファにもぐりこんだ。 「相変わらず強気だねぇ…」 男は、くくくっと無理して笑ってるような、そんな嫌な笑いをしてベットから出た。 だって…強がるしか心を保つ方法がないじゃない。 私をこうしたのは誰よ。
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