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「さあ、ここがバスルームよ」
豪華で広々とした城内の廊下を通り、璃乙はバスルームの脱衣所へと案内された。
「はあ…」
(ああ、やっぱりバスルームも広いな…)
璃乙はぼんやりと脱衣所を見渡した。
「じゃあ、ごゆっくりお入りになって」
プリンセスは可愛く微笑むと、脱衣所を後にした。
「………」
璃乙はプリンセスを見送った後、一息着き服を脱ぎ始めた。
璃乙は服を脱いで『洗濯用』と書かれたラベルの貼った篭(かご)に、血で汚れた服を無造作に入れた。
そしてフェイスタオルを、持ってバスルームの戸を開けた。
「うっわ……旅館みたい…てか王様が入りそう」
璃乙は、その光景を見て感動の声を上げた。
中は床に白いタイルが引いてあり、輝いていた。
壁には金色の模様の入った白タイル、湯の方にはマーライオンの像が、広い浴槽に湯気を立ち込ませながらお湯を注いでいた。
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