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「水城君~大丈夫?」
【はい大丈夫です】
「そっかよかった」
心の底から安堵したように呟く春樹
「志摩コレあっためて!」
「その前に飯炊いてない」
「………食べれないじゃん」
「………ちょっと待て今から磨ぐ」
「早く早く」
「急がせんな生米食いたいのか?」
「それは嫌だよ」
いつもと変わらない日常会話
水城にとってはそれが懐かしく思え虚しく感じられた
(きっと昔みたいに普通に暮らしてたら)
(母さんが死んでなかったら)
(こんな風に笑って過ごせてたかな)
「おぃ水城お前も手つだ…ぐっ!?」
「(馬鹿志摩空気読めし)」
「(おめぇに言われたかねぇよ…ちげぇよ逆だ)」
「(えっ?)」
「(アイツに今足りないのは家族だ)」
「(家族…?)」
「(あぁ実の父親に虐待されてたらしい)」
「(やっぱり…)」
「(アイツの気持ちわかるだろ?俺達と同じ何だよ……分かったら水城呼んでこいアイツぼーっとしてやがる)」
「(……分かった)」
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