出会い

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『乾杯』 「「乾杯」」 こうして橘は閉店まで2人を独占していた 『『ありがとうございました!またのご来店お待ちして下ります!!!』』 橘が今宵落として行ったお金は四百万にも及んだ 空が明るくなる頃に明と響は帰宅する事になった2人は同じ高級マンションの同じ階に暮らしている 「うっ………」 「?」 ふっと志摩が路地の入口で立ち止まりそれに気付いた春樹が問いかけた 「どうしたの?志摩」 「春…先に帰ってろ」 「?うん…」 春樹は不思議に思いながらも先に帰った 春樹が去るのを待ってから志摩はゆっくりと路地に入って行く 「お前……大丈夫か?」 「あっ……」 そこには所々かすり傷のあるまだ幼さが顔に残っている青年 「名前は?」 「……」 「どっから来た?」 「……」 青年は口をぱくぱくさせるが声が出ない様だ 「チッ…行く宛は?」 そう問われ青年は首を横に振った 「……俺の所来るか?」 「?」 「ここで野垂れ死ぬのか?」 青年は首を横に振った 「じゃあ来るんだな?」 青年は少し考えるとコクンと頷いた
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