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ボソッと言った雅の言葉に、少々苛立った様子の新羅。
…ってか、脅し文句が“女装させんぞ”って。
「…んーっ!!よく寝たあーっ、って皆どうしたの?」
窓際に座ってた(伏せていた)男子生徒が大きく伸びをすると、周りの生徒達は驚いて振り向いた。
「お前かあぁっ!てめぇ、女装させて走らせんぞっ!?」
「……あぁ。楓だったんだ」
何故かキレまくる新羅に雅一人が納得していた。
さっき夢の中からカムバックして来た男の名前は、平井 楓(ヒライ カエデ)。
腹が立つほど空気の読めない男でド天然。雅と同じく、新羅の幼なじみだが、新羅には何故か嫌われている(←本人は気付いてない)。
「たっくんとしーちゃん!同じクラスだったんだねぇー!ボク、昨日休んでたからーへへっ」
「へへっ、じゃねーよっ!!ってか、たっくんってヤメロって何度言えばわかんだ?あ゛ぁ?」
人懐っこそうに笑う脳天気な平井と平井にガンを飛ばす喧嘩腰の新羅。
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