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「……はぁ?絞め殺すよ?」
「ぅっ、だ…だって!臣、美人だし。昔から何かと楓の親に好かれてたじゃんっ」
「……あれは、好かれてた、って言うのか?」
新羅の言葉に苦笑する雅。
一体、小さい頃に何があったんだ…?
まぁ、それは追々話すとして。
「えーっ!ボク、体育祭出るのぉ?」
「……楓は、嫌なの?体育祭」
「嫌、じゃないけど…たっくんが厳しいんだもんっ」
「厳しくねーよ!楓が軟弱過ぎなんだよっ」
「…………っぶ!!」
三人のやり取りを聞いていたら、突然笑い出した生徒がいた。
「あははははっ!!」
「な、何だよ?」
「っ、だってあんた達、ウケるんだもん!」
ゲラゲラ笑う女生徒の名前は、竜ヶ崎 未世(リュウガサキ ミヨ)。
見た目は美少女だが、口が悪いお嬢様。
「み、未世っ、何言ってんのよ!」
「葵だって笑い堪えてたじゃない」
「っ!!?み、見てたの…?」
「うふふっ?さぁーね。」
「か、からかわないでよっ!ってか、カマかけたわね?」
「……如月さんの友達?」
「えっ?あ、はい。」
「あたし、楓の婚約者なのー」
竜ヶ崎は、にっこりと笑って言った。
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