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「そうなんだー…意外」
「ってか、お前らさ」
「何だよ、篠崎」
今まで盛り上がっていた5人に、篠崎は冷めた口調で話しかけた。
「今が何の時間だかお分かりかな?」
「え?…あっ!!……体育祭の競技決め…」
「おーし、新羅と平井は後であっまーいアメ玉をあげてやろー」
にっこりと黒い笑顔で笑う篠崎に新羅と平井はぶるり、と体を振るわせた。
…ぜ、絶対アメなんかじゃない。
「……で、楓は何に出るの?」
「へっ!?あ、ボクはー…」
「っつっても、1500mリレーしか残ってねーんじゃねぇか?」
新羅は、黒板を見るとボソッと呟いた。
「え…。いきなり、リレー…?」
「まっ、特訓するしかねーんじゃねーの?」
「……………ふぁーい」
この後、篠崎からとびっきりあっまーいアメ玉を貰った篠崎と平井は顔面蒼白だったと言う。
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