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「日向っ!!」
「お前、まじで来たんだな」
妃は、子供の様に手を大きく振りながら篠崎達のもとへ駆け寄ってきた。
「あっ、妃さん!!お久し振りですっ」
「新羅君!何か、見ない間に背伸びたね!」
「そうっすか?」
「うん、うん!」
妃ににこりと笑いながら言うと、新羅は恥ずかしそうに頭を掻いた。
「あ、日向!つい最近さ、春稀(ハルキ)が来たんだよー。で、ほっぺにチューされちったぁ」
「そうか、良かったな」
妃はほっぺに手を当てながら、嬉しそうに笑った。篠崎は、それを見ると目を細めて軽く笑った。
「…えっ?ハルキ、って男…?ほっぺにチュー!!!?」
如月は、頬を赤らめながら叫んだ。
「えっ!?ち、違うよー?春稀って言うのは、日向の妹だよっ」
「へっ?篠崎先生の妹…ですか?」
「うん。めっちゃくちゃ可愛いんだっ!確か、今小学生」
「先生なんかに妹いたんですねっ。…でも、何で篠崎先生の妹さんが妃さんの所に?」
「おい、如月?“なんか”って何だよ?」
「うん。俺と日向は従兄弟なんだけど、日向の親が、旅行に行くらしくてね、俺んちで、預かってるんだ」
「へぇー。だったら、先生が預かればいいじゃんか」
ハハッと嬉しそうに笑う妃に不思議そうに尋ねる竜ヶ崎。
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