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「何だよ、また振られたか?」
「ひっ、うっ、う、ん」
「…はぁ、振られる度に俺ん所来んのやめろ」
子供をあやすみたいに妃の頭を撫でる篠崎。
「だ、だあって…日向しか、友達…、い、いないし」
「お前、まだ出来てないのか?早く作ってくれよ…俺はお前の相談所じゃないわけ」
「何か、篠崎。妃さんの母ちゃんみたいだな」
大の大人の妙な会話を聞いていた生徒達。
すると、新羅がニヤリと笑って言った。
「やめてくれ、コイツ馬鹿なんだから」
「えっ!?実は、日向って、俺の…母お「馬鹿か、お前は。んなわけねーだろっ」
泣き止んだ妃は、バッと顔をあげるとキラキラと目を輝かして阿呆な発言をした。
「ぶははっ!!妃さん、おもしれーえ」
「え、そ、そう?」
新羅は大爆笑、妃は笑われてるにもかかわらず、褒められてると思い、照れ臭そうに笑った。
「………ほら、馬鹿は帰れ、かえれ。授業が出来ねーだろ」
「……さっきから、ろくな授業なんてしてないけどね」
「そこ、黙れ」
「帰れなんて酷いよ、友達じゃんっ」
「お前、今仕事中じゃないのか?」
「妃さんって、何のお仕事してるんですか?」
「え?一応、モデル…」
「うっそ、妃さんモデルしてんの?あ、もしかして!!妃 響(Kisaki Hibiki)って」
「あー、それそれ。姫璃なんて女の子の名前だからさ」
妃は、にこりと微笑んだ。
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