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おばあちゃん
「あらま。似合ってるねぇ。」
制服姿の私をみて、おばあちゃんは、にかっと笑顔。
花子
「ありがと」
私も笑顔になる。
おばあちゃん
「山に見せにいかないとねぇ」
おばあちゃんのいう[山]とは
桜の木の下のお墓のこと。
小さい頃から、何か特別な事があればあそこに行くのだ。
あそこが誰のお墓かは知らない。
花子
「あ、じゃあ今行ってくる。」
私はチャンスだ!と思った。
こっそりお墓を調べられるかもしれないから。
おばあちゃん
「ええっ!?もう真っ暗だよ。危ないよ?」
時計はあと15分で19時になる。暖かくなってきた春とはいえ、陽は沈み、春だからこそ冬眠から危ないものが出てくる夜。
それでも私は懐中電灯を持った。
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