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いきなり開かれた扉に皆が注目している中、1人の男性が入って来て教卓の前に立ち口を開く。
「今日から皆の担任のセフィロスだ。よろしく頼む」
担任が一礼し、皆が拍手を送り終わると担任は出席名簿を開いた。
「じゃあ、今から名前呼ぶから、呼ばれた奴からグランドに出てくれ。」
そう言うと担任は名簿をとり始めた、ゼオンは出席番号が一番のため立ち上がりゆっくりとした足取りで教室を出る。
「一体何が始まるのですか?」
ずっとゼオンの隣にいたレイラは、気になってしょうがなかった。昨日ゼオンは自分に頑張れと言ってきた、その事は多分グランドに行けばわかるのだろう。そう思っていても、気になってしょうがなかったので、ついついゼオンに聞いてしまったのだった。
するとゼオンは、少し顔を緩ませて期待を持たせる言い方で、答える。
「心配するな、とっっっっても楽しいことだから」
「本当ですか?
だったら期待して待ってますよ。」
レイラは期待に胸を踊らせて、目をキラキラさせてゼオンの後を付いて行った。
ゼオン達がグランドに着いて、二・三十分が過ぎた。出席も終わったようで、最後の奴の後ろに担任もグランドに付いて来ていた、そして担任が集合をかけて、皆を1つにまとめた。
「え~、それでは今から皆の実力を見るために、一つ手合わせをしてもらいたい。
因みに戦うのは使い魔であって、君たちではない。
それでは、各々使い魔を召喚して下さい。最初は出席番号1と2な。」
ゼオンはレイラの方を向き、肩に手を置いて爽やか笑顔で言葉をかけた。
「じゃっ、頑張って」
そのまま立ち去ろうとしたゼオンの腕を、レイラはしっかりと掴みこっちに引き寄せた。
「マスターが言ってたのは、こんなしょうもない物だったんですか?
もしかして私にこんなことやらせる気ですか?やらせるなら、それなりの報酬を頂きますよ。」
その言葉を放つレイラは、天使と言うよりも悪魔に近い。
なぜらな、レイラは怒りのあまり背中からどす黒いオーラが出して、何人かを保健室に送ったからである。
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