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初めて見る、優人さんの表情。
笑ってるのに、悲しそう。
胸が締めつけられる。
「もう、いい。だから、そんな顔しないで。どこにも、行かないから。」
「あぁ。俺のワガママで、傷つけてばっかりだな。」
「いまさら?ねぇ、抱きしめて。抱きしめてくれたら、それで全部許してあげる。」
「おやすいご用で。」
膝枕をしていた私を起こし、腕を引く。
優人さんの足の間に座り、抱きしめられる。
「愛してる、昴。」
「うん。」
幸せ。
だから、このままでいい。
これ以上求めないから、許して…。
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