忘れられない

３月

家の近くのコンビニでバイトを始めた。
ラッキーなことに、求人誌にここが載っていた。

週休２日のローテーションで、８時間のフルタイム。
夜のが時給が良かったので、１３時から２２時まで働いた。
とりあえず１ヶ月ということで。
仕事が始まってしまえば、こんな風には働けない。
でも、会社に黙って掛け持ちするつもりではいた。

休みの日は暇で仕方なかった。
外をフラフラ歩いては、何もしないで帰ってきた。

４月に近づくにつれ、会社に行く準備をし始めた。
スーツをだしたり、シャツにアイロンをかけたり。

ある日、仕事から帰ってきたときのこと。
ユニットバスの鏡に映った自分にビックリする。
仕事や貯金のことで頭がいっぱいで、自分の身なりを気にしていなかった。