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9月。
恵菜が20歳になると、前々から言っていた合コンが開かれた。
金曜の夜。
4人で会社から、飲食店へ向かう。
「私合コンなんて行ったことないし、どんな服着てくればいいかわかんなかったよ。」
「そんなに気にしなくて大丈夫だよ。相手は真矢の彼氏の知り合いなんだし。」
「昴は初合コンか。大丈夫。その服可愛いよ。」
百合子先輩が肩を叩く。
この日、なにを着て良いかわからない私は、肩の開いたエメラルドブルーのフリルワンピースを着ていた。
店入ると、すでに男性陣は来ていた。
「ごめん!だいぶ待った?」
「いや、そんなことないよ。こっちが早く来すぎただけだし。」
「ねぇ、雅也。そっち3人?」
「あ、1人ちょっと遅れてくるんだ。ごめんね。」
向かって右端の男性が真矢の彼氏。
初めてあったが、6歳も上とは思えない童顔で、優しそうな人だった。
きっと真矢の尻に敷かれてるんだろう。
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