合コン

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「あ、はじめまして。夏目雅也です。真矢がいつもお世話になってます。」 そう言うと、深々と頭を下げた。 「いえいえ。こちらこそ、今日は合コンセッティングしていただいちゃって、ありがとうございます。」 さすが、百合子先輩はこういうのに慣れている。 「こちら職場の先輩の百合子先輩と、同期の恵菜と昴。先輩は今年で22で、あとはみんな20歳です。」 「こっちは俺の同期の菊池と後輩の相沢。相沢は俺らの1つ下。今来てないのは俺の高校の先輩で、高柳先輩。2つ上だよ。とりあえず座って。先始めちゃお。」 真矢は雅也さんと、百合子先輩は菊池さんと、恵菜は相沢さんと向かい合って座る。 私の目の前は空席。 「それじゃあ、乾杯!」 「乾杯!」 雅也さんの合図で、合コンは始まる。 カチカチ、コップのあたる音が鳴り響く。 「それにしても先輩遅いなぁ。ごめんね、昴ちゃん。前が空席とか微妙だよね。」 「あぁ、気にしないでください。大丈夫ですから。」 と言ったものの、実際のところ微妙だった。 みんな向かいの人と会話を弾ませ始めている中、なにをしていいのやら。 まぁこの空気を楽しめばいいやと、お酒を飲んだ。
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