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テーブルに料理が並び始めた頃だった。
「悪い、雅也。」
「遅いですよ、先輩。こちら向かって左から僕の彼女の真矢、真矢の先輩の百合子ちゃん、同期の恵菜ちゃんと昴ちゃん。」
「高柳優人です。よろしく。」
高柳さんは挨拶すると腰を掛け、生ビールを注文した。
生ビールが来ると、合コンは本格的にスタートした。
「よろしくね、昴ちゃん。」
そう言うと、小さく乾杯した。
「昴って、変わった名前だよね。」
「男の子みたいな名前でしょ?」
「そうだね。なんか由来とかあるの?」
「父は男の子しか欲しくなくて、男の子の名前しか考えてなかったんです。だから女の子が生まれても、新しい名前を考えないでそのままつけたんです。」
高柳さんはそれを聞くと、ジッと私の目を見た。
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