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「ここに住んでたんだ。結構近くに住んでたんだね。」
「あのコンビニ来るくらいですからね。今日はわざわざ送ってくれて、ありがとうございます。かえって悪かった気がするんですが…。」
「俺が好きでやってるんだから、気にしないでよ。」
「そうですか?」
「う~ん、昴ちゃんがそんなに気になるなら、今度ご飯作ってよ。男の独り身だと、ろくなもの食べれなくて。」
「そんなことでよければ、いつだって作りますよ。」
「ホントに!?じゃあ、今度必ずごちそうになりに来るからね。」
「お待ちしております。」
「それじゃあ、今日はこれで。おやすみ。」
「おやすみなさい。」
優人さんが見えなくなってから、家に入る。
今度ご飯食べに来るか。
きっと社交辞令だろう。
でももし本当に来たら、何を作ろう?
そんなことばかり考えた。
この日は、顔がニヤケたまま眠りについた。
もうこの時には、完全に心は優人さんに囚われていた。
気付かなかっただけで…。
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