2976人が本棚に入れています
本棚に追加
内定が取れると、一応両親に報告した。
「なんの相談もしなかったけど、就職先決まったから。少し遠いところだし、家出たいんだけど。」
ぶっきらぼうに伝えた。
両親は目も合わさず、なんの反応も示さなかった。
しばらくの沈黙の後、父が口を開いた。
「勝手にしなさい。」
「そうする。だけど、部屋借りるにも未成年で借りれないし。」
「保証人にはなってやる。卒業祝いと就職祝いを兼ねて、最初の家賃、敷金礼金、それに光熱費も払う。だが、それだけだ。それ以降は、自分でなんとかしなさい。」
「わかってる。ありがとう。」
初めからそのつもりだった。
もう関わりたくもなかった。
親の世話になんて、もうならない。
最初のコメントを投稿しよう!