第一章

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  「いよいよだな、歳」 「あぁ…いよいよだ」 ――文久二年(1862) 幕府の浪士組募集開始。 その事について近藤勇と土方歳三は話していた。 武士になりたいという自分の夢に一歩近付ける…… その嬉しさと興奮が入り交じり、胸が高揚している様子。 ドタドタドタ…… スッパァァンっ そんな二人のいる部屋の襖が、勢い良く開けられた。 「うるせぇぞ、総司」 土方に名前を呼ばれた若者…沖田総司は、土方の咎めの言葉など無視をし、襖を開けたまま部屋の中に入る。 そして、二人の近くにすとんっと腰をおろすと、身を乗り出し 「私も連れて行って下さい!!」 と、満面の笑みを浮かべ二人に言った。 何故なら、自分も一緒に参加出来るのだと、信じて疑わなかったから。 .
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