~第一章:出逢いで出費は八千万~

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「何についてかを教えてもらえると非常に助かるんですが……」 「バンパイア……吸血鬼についてだ」 「ピンポイントでの回答ありがとう。でもね、僕は何も知らない。知っているとしても、世界史担当の不良教師から聞いた豆知識程度だよ」 そう……僕に吸血鬼の『知識』は無い。 「だからさ、その物騒なものを仕舞ってくれない?」 「…………」 どうやら東条も理解してくれたらしく、首筋に当たっていた冷たい感触が消えた。 ホッと息を吐いて、振り返ろうとした瞬間だった。 「そうか」 その一言と共に、首筋に当てられていたナイフは僕の脇腹に突き刺さった。 それは激痛と表現するに相応しい…… 「やっぱりね……」 「……?」 「そんなことだろうと思ったよッ!!」
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