‐いつかめ‐

5/6
前へ
/100ページ
次へ
視界が開けると、そこは森に通る道路。 それと、自動販売機。 百円あるかな~。 って、お小遣いも貰った事ないのにあるはずないか…。 とりあえず確認でポケットをごそごそ。 百円。 えっと…まあ…ゆめだからいっか…。 ゆめだから、きっと買えないとか、売り切れ状態とか思ってたけど…。 買えてしまって呆然としてる私。 買えたんだし…飲もっかな…。 ゆめだからかな…やけに薬っぽい味がするのは…。 体力回復でもしたのかしら。 そんな飲み物でも美味しく飲めてしまってる私は、きっと味覚がおかしい筈。 ちょっとずつ飲みながら道路を見てみた。 1人しか通れないような狭い道路だけど、真ん中に白線が入っていて1人前に立派な道路。 ずーっと向こうまで同じみたい。 森と白線だけ。 ただ… その反対側は、不自然に景色が途切れていた。 私はそっちに向かって歩き出す。 景色が途切れる境界線を超えた。 瞬時に暗くなって、沢山並んでいた筈の木も無くなっていた。 その代わりに立っていたのは こっちをじーっと見る、不気味を通り越して気持ち悪い奇形な物体。 口とか目とかちゃんとあるけど…上と横から潰れた顔を見てるようで、少し吐き気をもよおした。 オマケにそれが七匹ぐらい…。 ちょっと精神的にキツいかな…。 どこまで行っても、顔は消えない。 ループしてるのか…この道。 顔の色でそう判断。 戻ろう。長居は必要ないみたいだし。 顔が1つに減っていた。 顔の色も目の色も変わっている。 ということは、私はまた違う所にワープしたということか…。 理屈は分からないけど。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

438人が本棚に入れています
本棚に追加