‐なのかめ‐

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目玉 目玉目玉目玉 赤い目玉ばかりの部屋。 え…?何…ここ? 戸惑ってたらどんどん押されていく。 気付いたら、奥の方にあった青い山のとこまで押されていた。 ねぇ…どけてよ…。 そんな事言っても、赤い目玉は、みんな私をじっと見るだけ。 私の力じゃ、押したところで無駄。 余りの視線の多さにおかしくなりそうだった。 包丁を握っていた。 無意識に。 私の中で何かが狂い出す。 視線のせいだ。 視線が私をおかしくしたんだ。 私のせいじゃない。 目玉を刺した。 悲鳴と一緒に血が私の顔にかかった。 いっぱいかかった。 服も血で濡れて。 床が赤黒く染まっていく。 目玉の死体も消えないで残ったまま。 一匹ずつ殺していった。 私の顔と服は血でドロドロ。 でもまだ居る。 いっぱい居る。 もう悲鳴は聞こえない。 生暖かい、液体の感覚だけ。 部屋に目玉が居なくなった。 私は死んだ目玉を何回も刺していた。 そして我に帰った私。 真っ赤な部屋。 床一面の目玉の死体。 髪にも、顔にも、服にも、手にも、スカートにも、足にも、靴にも 血 血 血 血 血 血 血 血。 きゃあああああああああああああああああああああぁっ!!image=269346041.jpg
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