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気持ちが落ち着いた私は、立ち上がって、森を歩く事にした。
しかしこの森、道が1つしかないから随分シンプル。
普通、あっちもこっちもって、行くところがあるはずだけど…。
まあ、迷路みたいになってるのも迷惑だし、ちょうどいっか。
しばらく歩いていたら、急に真っ暗になる森。
暗いとこ…か。
暗いのを明るくするアイテムは…
えーっと…さしずめ、でんとうってとこかしら。
着けてみたら、やっぱり私の思った通り。
全体が明るくなっていく。
これで大分見やすくなったわね。
でもやっぱり単純な森なのよね…。
何故かちょっと残念がってる私。
暗い森を抜けたら、電車が一両、ぽつんとあった。
運転手さんも居ないし、線路もないし、踏切もない。
どう考えても、動きそうに無い。
とか思いながらも、入ってしまう私。
扉が閉まって、何故か電車がゆっくりと動き出した。
最初は驚いたけど、良く考えたら、私のゆめだし…。
妙に納得してる私。
椅子に座って、がたんがたんと揺られながら、外を見ていた。
やけに、隣の、一つ目で紫な乗客が気になって、ちらちら見てしまう私。
景色が流れていく。
ゆっくり。
しばらくして、電車の揺れが止まった。
駅って訳じゃないみたいだけど…
まあとりあえずどこか違うとこに着いたみたいね。
降りたら、空の色が変わっていた。
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