燃え殻

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その日から毎日、ボクは自分の食事を少しずつ、お継母さんたちに見つからないように取って隠し、そぉっと池の魚に食べさせていた。 今日もそうした。 ボクたちはとても仲良しだった。魚はボクにしか姿を見せない。他の誰にも。 あれから三年経って、魚はずいぶんと大きくなっている。ボクの体の二倍以上もある。 体は紅いヒレがあって、所々がキラキラと光っている。まるで虹のように。そしてその目は、今も素晴らしい金色をしている。満ち足りた日の月のようだ。 ボクたちはまるで恋人同士のように仲良しだった。食べ物をやりながら、その背中を撫でてあげると、紅いヒレを 「ルンルン」 と振って水を跳ねた。 まさか、お継母さんがボクたちの様子を、コッソリ見ていたなんて、そのときのボクは気づかなかったんだ。
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