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女性の足は小さい方が美しいとされて、彼の国の王宮にはそういった女性が召されるのだとか。
それをしたのは、お父さまの考えだったのかも知れない。ボクを貴族にでも嫁がせる気があったのだろうか? 今となってはわからないけれど。
ある日。お継母さんが山向こうの泉に行って水を汲んで来るように言った。
ずいぶんと遠くだ。一日では帰れないほどの遠くだよ。行かなければ、また杖で打たれたり、燃え残りの灰を浴びせられたりするから、黙って言う通りにするしかない。ボクはマゾヒスティックじゃないからね。
別に毎日の仕事が辛いとも思ってないから構わないしね。ただ重い荷物を持って歩くのが嫌いなだけ。
お継母さんはボクの服も脱ぐように言った。
「お前。今日は誕生日だったね? 私からお祝いをあげよう。新しい服をね。ただれた肌のカマド猫にはきっと似合いだよ? オッホッホッ」
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