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カマドは死者の世界の入り口に繋がっている。異世界の入り口に。
ボクにはそう感じられる。
死んだ者は、石室に薪をつまれ油をかけられ燃やされて、煙になって天に召される。
灰は墓所の穴の中に埋められる。生きていたときの燃え残りとして。
だからカマドは死者の世界の入り口に繋がっているんだよ。
ボクはそのカマドの側で眠る。灰を浴びせられたりしながらね。
ボクの隣にはいつも異世界が口を開けているんだ。
でもボクは陰鬱な気持ちになんかならない。お父さまも、母さまも、その世界にいるのだから。
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