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「君はきれいだよ。生きた美術品だね」
美術館で知り合った、愛を知っていると公言してはばからない自称画家は、そう言ってわたしを喜ばせた。
絵のモデルになったら素敵だろうと思って、ベッドでポーズをとって見せたりしたけれど、彼の絵のモデルにと誘われる事はなかった。
それどころか、やがて高額な美術品を勧めてきた。
絵画だけではなく、壷や掛け軸・・・。
わたしは、美術品には興味がなかったし、絵の具の匂いひとつしない画家に不信感がつのりお別れした。
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