3

3/4
前へ
/38ページ
次へ
「君はきれいだよ。生きた美術品だね」 美術館で知り合った、愛を知っていると公言してはばからない自称画家は、そう言ってわたしを喜ばせた。 絵のモデルになったら素敵だろうと思って、ベッドでポーズをとって見せたりしたけれど、彼の絵のモデルにと誘われる事はなかった。 それどころか、やがて高額な美術品を勧めてきた。 絵画だけではなく、壷や掛け軸・・・。 わたしは、美術品には興味がなかったし、絵の具の匂いひとつしない画家に不信感がつのりお別れした。 ,
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

344人が本棚に入れています
本棚に追加