第二章

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中に案内してもらい椅子に座らせられてから周りを見回して驚いた。 所狭しと並ぶ数種類の人形達。 これには圧倒された。 「これは全てアリスが?」 「えぇ そうよ 一体一体大事に作ってるわ」 「素晴らしいですねぇ~」 「フフ そんなことないわよ 私紅茶をいれてくるから ちょっと待っててね」 「あ、いえ お構いなく」 「いいから」 ・・・行ってしまった。 それにしてもこの部屋どこか外国みたいだ。 ヨーロピアンとでもいうのだろうか? 家具のデザインも自分のいた場所と基本的に変わってない。 やはり人の生活はさほど変わらないんだな。 そこまで思考を展開していたら、目の前のテーブルの上にソレはひょっこり現れた。 「うわ!?」 先程アリスの肩に乗っていた上海がそこにいた。 ひとりでに動いて。 人形が勝手に動くなんてホラーとしか言いようがない・・・わりに何もしてこずにこちらの様子を伺っている。 俺は上海の前に手を出してみた。 上海は最初びくっとして飛びのいたが何もしないとわかると手の平の上にちょこちょこと乗ってきた。 そのまま逆の手で撫でてやると気持ちよさそうに目を閉じていた。 ・・・あれ? なにこれ可愛い・・・! そこにアリスが戻って来た。
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